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花魁煙管「黄昏」(たそかれ)

¥38000(税込)

 

江戸時代、吉原遊郭で高位の遊女を花魁(おいらん)と呼びました。当時花魁は一般庶民には手の届かない華やかな存在と見られていました。現代にも残る浮世絵などでもその豪華な姿は伝わってきます。

 

しかし一方、遊郭などで働く女性の多くは身売りされてきた少女であったり、江戸時代の貧しさや影の部分を象徴する存在でもあります。

 

花魁が使っていた煙管は、花魁の格が上がるほど長い煙管を使っていたとも言われています。今回八久保煙管が作ったものは、21~24cmと程よい長さ。花魁が日常使いしていたのではないかと思われる長さを考えました。

 

竹は八久保得意の根竹。赤色は、漆仕上げで古代朱という伝統的な天然の漆を手作業で塗り重ねていきました。下地に黒漆を塗っているため黒と赤が混じり独特の風合いを醸し出しています。

 

煙管の名前は「黄昏」としました。黄昏時の夕日の赤さと夜の闇が交じり合うわずかな時間、それをこの漆の仕上げで表現いたしました。「黄昏」は江戸時代になる前は「たそかれ」と言い、「誰そ彼(あなたは誰ですか)」と顔が見えなくなる時間帯のことを意味しています。

江戸時代の花魁も本名を名のれない「黄昏」「たそかれ」のような存在だったのではないでしょうか。

 

材質:純銀、根竹、銀朱漆仕上げ

長さ:約21~24cm
(銀朱仕上げは本来水銀を使用します。しかし水銀は毒性がありますので現代での朱色の漆は害のない無機水銀を使用しています。また天然の漆を使用しているため写真とは色が異なることがありますのでご了承ください。朱色の天然漆は年月が経つほど赤みが増す傾向にあります)

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